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脳症および譫妄は一般に感染性または代謝性の原因を持つ。薬剤誘発性(本SMQが焦点としている)のこともある。代謝性の障害の場合は、薬剤が基礎にある代謝異常の一因または原因として関与する可能性がある。脳症と譫妄は同義語として報告されることがあるが、譫妄がより狭い範囲を意味することがある。 1)脳症:脳の構造または機能を変化させる脳の変性またはびまん性疾患と定義される。胆汁性、脱髄性、ウェルニッケ、感染に続発および薬剤誘発性代謝障害(肝性脳症、高アンモニア血症、低血糖症、低ナトリウム血症、尿毒症)に続発、などの多くの派生型がある。白質脳症(白質病変を伴う脳症)は薬剤誘発性高血圧に続発することがある。特徴は精神状態変化である。その他の症状は、嗜眠、意識レベルの変動、眼振、振戦、認知症、発作、ミオクローヌスおよび筋力低下などである。脳浮腫が多く見られる。 2)譫妄(急性錯乱状態):認知、気分、注意、覚醒、自己認識の変動性の障害を特徴とする臨床状態である。原発性脳疾患に起因する、またはその他の疾患に続発する場合がある。原因は、代謝性、中毒性(薬剤性)、構造性(血管閉塞および脳梗塞)、脳内出血、原発性または転移性脳腫瘍および感染症などである。徴候・症状は、失見当識を伴う意識混濁、人格変化および気分変動、妄想、幻覚(一般に幻視)、妄想症、引きこもり、激越、会話障害などである。
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